2013年12月15日

ひとりコント【はだかの王様】

stock vol.9 からです。

最初5〜6分ぐらいまでがフリっていう、
普通のライブで一番使いづらいタイプのネタです。

でも、結構好きなネタなので、
読んで頂けると嬉しいです。

そして、ちょっとでも引っかかる箇所があった方は、
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『はだかの王様』

■ 白い服を着て立っている

M「あるところに、1人の王様がいました。
  王様は、とても洋服が大好きでした。
  そんな王様のもとに、ある日、洋服職人を名乗る、詐欺師がやってきました」

詐欺師「王様。 私は、世界一美しい布で、服を作ることが出来ます」

王様 「ほう。それは面白い。見てみたいものだねえ」

詐欺師 「実はもう作って持ってまいりました。こちらです。見事でしょう?」

(詐欺師、手を拡げているが、そこには何もない)

王様 「…ん?どれだ?」

詐欺師 「あれ? 王様、ひょっとして、この布が見えてらっしゃらないんですか?」

王様 「ん?」

詐欺師 「いえ…この布は、愚か者、
      つまり馬鹿には見えないという不思議な布なんです。
      でも、まさか、王様に見えないはず…」

王様 「…ああ、見えるよ」

詐欺師 「お見えになりますか?」

王様 「もちろん。もちろん見えるよ」

詐欺師 「良かった。最初見えてらっしゃらないのかと」

王様 「見えてたよ? 最初から見えてたよ? 
     ちょっと後ろの壁と同化してただけだから」

詐欺師「そうですよね。まさか、王様が愚か者だなんてことは」

王様 「だから見えてる! 
     その布でしょ!? なかなか、無い色だよね? 
     綺麗だ綺麗! 綺麗だよなあ? 大臣」

大臣 「え!?
    ……ええ、とっても、き、綺麗ですね」

王様 「なあ? よし、これ買おう!」

詐欺師 「ありがとうございます」

M 「こうして、ニセの洋服を買わされた王様は、
   影で、はだかの王様と言われるようになりました。
   
   そして、この話は瞬く間に広まり、国中から欺師達が、
   王様を騙しにお城へやってきました」

詐欺師 「王様。こちら、馬鹿には見えませんが、世界一なついてくる大型犬です」

(詐欺師、指をさしているが、そこには何も居ない)

王様  「ほう…なついてきそうな顔をしているねえ」

詐欺師 「良かったら、一度、遊んでやって下さい」

王様 「遊ぶ?…この犬と?」

詐欺師 「ええ。
     あれ? 王様、この犬見えてらっしゃるんですよね?」

王様 「見えてるよ! もちろん見えてるよ!」

詐欺師 「でしたら、是非一度」

王様 「…ああ」

(腰をかがめる)

王様 「よーしよしよしよし! 
    おい、やめろ、やめろ! 舐めるな舐めるな!」

詐欺師 「(カメラを回している) どうです? なついてくるでしょう?」

王様 「んーーなついてくるねえ。 ん? 何でカメラを?」

詐欺師 「あ、ちょっと記録用に。どうぞ気になさらずに」

王様 「ああ、そう。カワイイなあお前は。
    ベロベロベロベロ! おーカワイイ。 カワイイよなあ?大臣」

大臣 「(目をつむって困った顔)
     ええ…とっても、カワイイですね……」

王様 「なあ? よし、この犬買おう」

詐欺師「ありがとうございます!」


(エリアを変える)


(王様が、ジャンプを繰り返している)

詐欺師 「王様、いかがですか? 
      世界一跳躍出来るトランポリンは?」

王様 「跳ぶねえ。 すごい跳ぶねえ。 なあ大臣?」

大臣 「(首を上下に動かしている)
    ええ…すごい跳んでますねえ…」

王様 「なあ? よし、このトランポリン買おう」

詐欺師 「ありがとうございます!」

M 「そして1年が過ぎたある日のこと」

王様 「大臣。ちょっと世界一芳醇なワインを、世界一透明感のあるグラスに入れて、
    持って来てくれ」

大臣 「はい…」

(大臣、ワインをグラスに注ぐフリをする)

大臣 「どうぞ…」

王様 「ああ、ありがとう。 うーーん、芳醇だねえ」

大臣 「あの王様…お話が」

王様 「何だね?」

大臣 「恐らくこの話をしたら、王様は私のことを、
    愚かな人間だとお思いになるでしょう。
    その時は、どうぞ、私の首を切って下さい」

王様 「…何事だ?」

大臣 「1年前、あの洋服職人が持ってきた世界一美しい布から、
    昨日の商人が持ってきた、世界一絡まりづらいイヤホンのコードまで、全て。
    私…1つとして、見えておりませんでした…」

王様 「……それは本当か?」

大臣 「はい…私は愚かで馬鹿な人間です。どうぞ首をお切り下さい!!」

王様 「(泣きそうな顔になる)……………良かった!」

大臣 「はい?」

王様 「……その言葉、待ってた!」

大臣 「え!? もしかして、王様も見えてなかったんですか!?」

王様 「王様も見えてなかった!!」

大臣 「そうだったんですか!?」

王様 「(泣き出す) 見えてる訳ないじゃ〜ん!!
    でも、自分から言い出せないから〜。大臣早く言ってくれないかな〜って。
    ずーっと思ってた!!」

大臣 「申し訳ありません!!」

王様 「ううん、元はといえば、僕のくだらないプライドが原因だから〜」

大臣 「(泣き出す)でもぉ、最初の布の時、王様から僕に、
    ”大臣、この布、綺麗だよなあ?”のフリあったじゃないですかぁ?
    私が、あそこで正直に言ってれば〜」

王様 「確かにあそこ、ターニングポイントだったよね〜!
    とにかく馬鹿だと思われるのがイヤでさ〜」

大臣 「私もです〜。
    ただ最近は、もはや、”馬鹿には見えない”ってフレーズ、
    言わないやつもいましたよね〜?」

王様 「いたね〜」

大臣 「でも、買ってらっしゃいましたよね〜?」

王様 「もう感覚がおかしくなってた〜!
    (自分の右手を指して)…無いのに! なんにも無いのに!」

大臣 「無いですよね〜!」

王様 「無いもの飲んで、”うーん、芳醇だねえ”、とか言ってんの!   
    トランポリンとかキツかったーー!!」

大臣 「あれ、キツかったですねえー! 私、あれで頚椎痛めました〜」

王様 「ごめんね〜」

大臣 「あと、犬も見てられなかったです〜」

王様 「僕も犬はやってられなかった〜」

大臣 「あの動画、ネットに流出してますよ〜」

王様 「すぐに削除して〜!」

大臣 「します〜!」

王様 「ねえ、これからはさ、思ったこと、何でも正直に言い合ってこ〜ね」

大臣 「そうしましょ〜。とりあえず王様?」

王様 「な〜に?」

大臣 「ありもしない世界一の物に、たくさんのお金を使った王様は、
    世界一の、大馬鹿者です」

王様 「……(泣き止んで真顔になる) は!? なに、大馬鹿者って!? 
    馬鹿じゃありませんけどぉ!?」

大臣 「王様、だからそういうとこ〜」

王様 「(また泣き顔になる) あ〜ごめ〜ん! 徐々に直す〜」

(照明が徐々に暗くなっていく)

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posted by ホシカワ at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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